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第16章 『元カノからの依頼』

「それは…お前の事が好きすぎる、
あの…お前の可愛い真奈美とか言う
助手さんに私が殺されかねん。
仁、お前はどんなつもりなのかは
私は全く、知らんし読めないが。
お前は人の幸せに構い過ぎだぞ？
要らんお節介だとお前は私に、
言ってるつもりなんだろうが…。
お前の知ってる私はそれで引いて
考えを曲げる女じゃない…事位…
お前は…私の…
初めての男…だったんだから
お前が…全部…、知ってるだろう？」

『お前は…、昔から…ブレない女だな…小町』

「仁…、ありがとう…礼を言うぞ…。
後…、お前は…いい男…だった…よ？
んじゃ、私は…これでも忙しいからな」

そう言って、こっちの返事を待たずに
言いたい事だけ言って、
小町は病室を出て行ってしまって。

話の一部を聞いてしまって居たのか、
ちょっとしてから申し訳なさそうに
しながら真奈美ちゃんが中に入って来て。


「あの…仁さん…すいません…」

『ねぇ、真奈美ちゃん…キスしてもいい？』

「え？…じ、仁さん？？
い、今…なんて……」

自分のすぐ真正面に仁が居て。
言いましたか？と聞き返そうとして
その先の言葉を真奈美は詰まらせて
そのまま…フリーズしてしまって居た。