この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第21章 『白鳥美幸のその後』
そう言いながら、ふふふと…
美幸が含みのある笑い方をして笑って。
ツンツンと…仁の頬を指先で突いて来る。
『美幸さんと…同じですよ…?』
「あら…仁君らしいお答えね…?
私は…それで納得できるけど、
あの子は…それで納得できるの?
仁君も…、前に…進もうとしてるんでしょ?」
『亀より…遅い…ですけど…ね…僕は…』
「頑張ろうね?仁君」
『美幸さん……その…
”頑張ろうね”は…狡い…ですよ…ッ』
「狡いかも知れないけど、頑張ろうねって。
私も…仁君も…頑張らないと…
いけない理由が…出来ちゃったでしょ?
だから、逃げないで進もうねって。
私は…そう…言ってるんだよ?仁君…」
『だから…ですか…?』
今夜の…この…依頼の真意を…、
美幸に対して…仁が尋ねた。
仁のその問いかけに対して。
美幸がうん…と、首を縦に振って返事を返した。
色々な…考えが…仁の頭の中で
一瞬にして駆け巡る様な…
そんな…感覚が…したが…。
考えないといけない事とか、
言わないといけない事とか
話さないといけない話とか…も…、
自分と美幸さんとの間には…、
考えれば…色々と…あったのかも知れない。