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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第22章 『初めての彼女』
そう言われて…泣かれてしまって。
どうしたらいい物かと思ったんだけども。
泣いてる…柏葉を…落ち着かせようと
ぎゅ…と…柏葉の身体を抱き寄せて
よしよしと落ち着く様に背中を
しばらく…柏葉が泣き止むまでしてたんだけど。
ぎゅううと…柏葉が…
こっちのTシャツを…皺になりそうな程
握りしめて来て。こっちの胸に
自分の顔を埋めたままで。
しばし…の…沈黙の後。
「あ、あのね?仁君
…キス…して…ほしいの…ッ」
『うん…分かった…』
ドキドキと…自分の胸が高鳴る。
自分の胸に顔を埋めていた柏葉の
頭をよしよしと撫でると。
恥ずかしいのか顔を真っ赤にしていて。
ガチガチに緊張してる感じだったから。
して欲しいと言われたけど、
してもいいものなのかと思いつつ。
『えっと…、陽詩ちゃん
下…向かないで…上向いてくれる?
下向いてたら…その、
しようとしても、出来ないって言うか…』
「ごっ…、ごめんッ…
そ、そうだよね?
してって…言って置いて、
下向いてたらできないよね?」