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第27章 『個人パーティーのサクラ』

僕の妻…の萌花とは、皮肉にも
AVの撮影の現場で知り合って。

どう見ても…こっちの世界とは
無縁にしか見えないお嬢さんと
言うのが…僕が萌花に抱いた
第一印象だった。

そう、無縁…。

僕には…目の前のこの子が
この世界に自分から来る子には
到底思えなかったし、見えなかった。

同じサークルの先輩に
萌花ちゃんにピッタリな凄くいい
アルバイトがあるよって言われて、
良く分からないまま箱入り娘だった
萌花は…そう言うのだと知らずに
契約書にサインをしちゃっていたらしくて。

帰りたいと言い出したくても、
大人しい性格が災いして
現場まで連れて来られてしまったような
そんな感じで落ち着かない様子で居て。

当時付き合ってた彼氏…と、
初体験を済ませたばかりだったので。
処女ではないのは処女ではないが
その彼氏とは数回しかした事がなく
経験らしい経験もなくて…、
他の用意した男優では…
緊張し過ぎちゃって話にならないから
JIN君何とかしてあげてくれない？って
相談されて呼び出されて…
その現場に行ったのが…きっかけ…。

萌花は…セクシー女優としては、
出演したのは１作こっきりだったから。

でも…あの…タイトルは…
知る人ぞ知るみたいな…名作的に
コアファンが居たりする…やつで…。