この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淫魔の宿へようこそ
第2章 訪ねてきた料理人


そんな彼を見て、ニコラスはようやく全身から強ばりが抜けていくのを感じました。


「ご、ごめんなさい。 女性だと分かるときっと雇って…もらえない、から」


無言のドルードが元のようにニコラスのシャツのボタンを胸元まで留め、三度微笑みました。


「仰るとおり……わ…私はニコル…という名前です」

「確かに女性の料理人なんて滅多にいるものじゃないし……それでも君みたいに若い女の子が、あんなものを短時間で作れるとは驚いたよ。  あれは家庭料理じゃない、お客に出すものだ」


まだニコルの心臓は激しく鳴っていました。

それでも体を離して椅子に腰掛け、話し始めたドルードはそれ以上のことをニコルにしようという気はないようでした。


「マエロも教えてくれたよ。  僕が倒れてる間、金庫や調度品に見向きもしないで、一生懸命食材運んで作ってくれてたって。  ここに泥棒が来ることだって珍しくないからね」

「マエロ……犬が?」

マエロはドルードの方に体と顔を向け、まるで何かを伝えてでもいるようにも見えます。


「良ければ君の身の上を話してくれる?」


不思議な男の子。

今年成人したニコルからは、なぜか彼は自分よりもずっと歳上のように思えました。


そしておずおず話し始めた女の子に、ドルードとマエロはじっと耳を傾けました。




/95ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ