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第2章 恵美子
直樹は 鍋の中の具を皆の椀に入れ
明美と恭子は 直樹に話しかけていた
前に座る初老の男性と女性は
小さな声で話し乍ら グラスを空け
拓哉が不意に直樹を見て
家の畑 荒らすあいつ 早く仕留めろよ
囲炉裏に座って居た 皆が 二人に 注目した
もう来ないよ・・・ 直樹が呟くように言い
何で判るんだ?・・ 拓哉が口を尖らせ 言った
今日な 沢の上で張ってたんだ
昨日あいつの足跡見つけて
案の定 昼前に水を飲みに 来たんで
狙いを 澄ませたんだ
そしたらな もう一匹後ろから少し
小さいのが付いて来て
その後から もっと小さいのが5匹
ちょこちょこっと 出て来たんだ
俺は引き金から 指を離したよ
小さいのが水を飲んでるのを
あいつ横で見てるんだ
すげー 優しい目でな
俺、立ち上がったら、
あいつ 唸りながら俺の方へ向かって来たんだ
俺はな 空に向けて 一発撃って
あいつを睨んで 奴が俺を睨んでるから
言ってやったよ
向こうの 山へ行きなって
先週 向こうの山の大きい奴、仕留めたろう
奴は 縄張りを守って
この山で生きてたと思う
銃で 向こうの山を指して
今度 会ったら
仕留めるぞ そう言ったら
後ろを向いて 行っちまった
後ろから小さいのも 付いて行こうとして・・・
俺を見て 頭下げてな そいつの後ろから
小っこいの 5匹 付いて行ったから・・・
明美と恭子は 直樹に話しかけていた
前に座る初老の男性と女性は
小さな声で話し乍ら グラスを空け
拓哉が不意に直樹を見て
家の畑 荒らすあいつ 早く仕留めろよ
囲炉裏に座って居た 皆が 二人に 注目した
もう来ないよ・・・ 直樹が呟くように言い
何で判るんだ?・・ 拓哉が口を尖らせ 言った
今日な 沢の上で張ってたんだ
昨日あいつの足跡見つけて
案の定 昼前に水を飲みに 来たんで
狙いを 澄ませたんだ
そしたらな もう一匹後ろから少し
小さいのが付いて来て
その後から もっと小さいのが5匹
ちょこちょこっと 出て来たんだ
俺は引き金から 指を離したよ
小さいのが水を飲んでるのを
あいつ横で見てるんだ
すげー 優しい目でな
俺、立ち上がったら、
あいつ 唸りながら俺の方へ向かって来たんだ
俺はな 空に向けて 一発撃って
あいつを睨んで 奴が俺を睨んでるから
言ってやったよ
向こうの 山へ行きなって
先週 向こうの山の大きい奴、仕留めたろう
奴は 縄張りを守って
この山で生きてたと思う
銃で 向こうの山を指して
今度 会ったら
仕留めるぞ そう言ったら
後ろを向いて 行っちまった
後ろから小さいのも 付いて行こうとして・・・
俺を見て 頭下げてな そいつの後ろから
小っこいの 5匹 付いて行ったから・・・