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第11章 第11章 麗と弥生
麗は通路を歩き受付へ、横川社長と誠がテーブルに
地図を開き覗き込んでいた、麗は食堂に入り
珈琲を2つお盆に乗せ誠の許へ、
テーブルに珈琲を置いた、誠が顔を上げ頭を下げ
社長に視線を戻し、横川社長が誠に

「 後5棟、出来るだろう銀行も融資して呉れると
  言って来ているのだから、」
誠は地図を黙って見ている

「 雄介君が入って、健太君と二人、あれだけの料理を
  6部屋のお客様だけではもったいない、そう思わないか? 」

「 土曜のお客様も今は半年待ちだろう、此処に
  大きなパーティールームを作って 稼働壁に
  すれば、平日の泊り客も受け入れられるから 」

麗は横川社長の言葉を聞いて、初めて土曜を迎えた
夜の事を思い出した、今は慣れて日曜日お客様がお帰りに
成った部屋を片付け、次のお客様の為に部屋を奇麗に
弥生に連れられて此処へ来た最初の3日間は
小さな物音にも怯えていた、そんな麗を弥生と
拓哉は何も言わず、優しく見つめ昼は弥生の造る
香の材料をすりこ木で粉にして、香を作る作業を
手伝っていた、拓哉の家の畳の部屋は田の字の配置
8畳を襖で仕切られ、もう一つの部屋の
真ん中に有った襖が取り払われて、16畳の食堂に
弥生の家に世話に成った、最初の3日間は横に成ると
そのまま深い眠りに付いていたが、3日が過ぎた頃から
隣の部屋から聞こえる、拓哉と弥生の睦言の音が
気に成って来た、麗に遠慮して声を押さえている気配が
襖一枚は押さえた声も聞こえ、忘れていた隠微な思いに
膣が疼く 1週間が過ぎた頃から弥生の喘ぎに合わせ
手は恥ずかしい処を嬲る様に成って居た

2週間が過ぎ弥生に紹介されて、宿で働く様に成り
優しい啓子の教えに従い部屋を清掃していく
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