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第13章 第13章　直美

「　生命保険の受取も、家の名義も直美だろう　」
頭の上でビールを傾け、太一が諦めた様に言う

「　大丈夫よ、あの娘まだ高校3年生でしょう　私に任せて　」
起き上がった梨沙の目が厭らしく光る

「　故郷だと言っても　本当にここは何にも無いな
　　パチンコ屋1件も無いんだから　」
太一は飲み干した缶ビールをテーブルに置き
煙草に手を伸ばした

「　アパートのお家賃も払えるし、明日アパートの
　　整理に帰ろう、蒼汰の転校手続きもしないと
　　いけないし、銀行にも行かないといけないから　
　　明日は、パチンコ行けないわよ　」
太一はつまらなそうに梨沙の顔を見下ろした

「　銀行の手続き終わったら、貴方が欲しがってた　　
　　車を買っても良いわよ　」