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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第1章 あなたと初めて
リハーサルが始まっても、ぼうっと二人を見ていた。

そんな私を友達はみんな心配してたけど、声は全然耳に入ってこなかった。

(美枝子に告られて、振るわけない..)

今でも仲良く話している。
私は失恋したと確信した。

その夜篤くんからメールが来ていた。

ーいよいよ明日だね。練習付き合ってくれてありがとうー

優しいメールに涙が出そうになる。

ー私も楽しかった。頑張ってねー

それだけ送り、私は電源を落とした。


そして文化祭本番。

私たちの演劇は大好評だった。
売上は二位だったけど、大満足だった。

特に篤くんは今回で相当な人気が出たようで、サインをねだる後輩もいた。

私は篤くんが近づいてきても目を合わさないようにして、忙しいふりをしていた。

そんな1日も終わり、教室で打ち上げをして私たちは解散となった。

「早苗~帰ろー!」

「ほーい!」

しかし帰ろうとすると、美枝子が私の所にきた。

「ね、早苗、今からいい?」

「え..」

(なに?やだなぁ....)

私は気まずく思いながら頷いた。
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