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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第1章 あなたと初めて
「多分..美枝子ちゃん..」
篤くんが何か言おうとしていたけど、私はすぐ遮った。
「きっと私が間違えたんだね!」
「え?」
顔をあげて篤くんが私を見た。
「聞き間違いだよ。私が聞き間違えたの。私..どうせ早く帰らなきゃならないから、美枝子にメールして先帰るね!バイバイ!」
私はまくし立てるように言い、講堂を出ようとした。
するといきなり手を捕まれた。
「!?」
びっくりして振り返ると、篤くんがじっと私を見ていた。
「なに..?あはは、篤くん?」
ごまかすように笑うけど、射抜くように見つめられ動けなくなる。
そして..
「好きだ。」
一瞬なにをいわれかわからず、反応できなかった。
「..早苗が好き。」
「..え?..け、けど..美枝子..」
「多分美枝子ちゃんがわざと、二人で会えるようにしてくれた。」
「なん..で..」
私はわけがわからず戸惑った。
(だって美枝子は篤くんが..)