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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第1章 あなたと初めて
「俺が早苗を好きだって教えたから。」

「!?けど..美枝子は篤くんに..」

「振った。それで好きな奴いるか聞かれたから教えた。」

「そん..な..」

(美枝子を振ったって..)

今更、捕まれた腕が熱くなってきた。

「でも..美枝子と仲良さそうで..学年一美人で..」

「今まで通りいようっていわれたんだ。顔は関係ない。俺は早苗が好きだから。..どうしてずっと避けるの?」

悲しそうな目で聞かれ、私は戸惑った。

「練習も付き合ってくれなくなって..何か悪いことしたのか、無理にさせてたのかって色々考えて..でも普段も目をあわせてくれないから、すごくつらかった。」

「それは....これ以上一緒にいたらって..」

私が言いかけると、首を傾げて先を促した。
そして迷った末に私は言った。

「一緒にいたら..もっと好きになっちゃうって思ったから。」

するとぐいっと腕を引かれ抱きしめられた。

「なんだ..じゃあ両思いじゃないか!」

「え?」

嬉しそうな口調で言うと、ぎゅっと力を入れる。

「早苗、好きだ。」

「あ、篤く..そんな....」

「付き合って。」

「....う..ん..うん!」

私は彼の背中に手を回して、ぐいっとひき寄せた。

(篤くんが..私を!?)

突然のことに、頭が真っ白になった。

しかし次の瞬間、実感が湧いてきて私は幸せに包まれていた。
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