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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第9章 狂おしい程キミが好き
百合ちゃんが嬉しそうに、照れながらニヤニヤしている。
「俊介、おいしい?」
「うん!なんや、腕あがったなぁ!」
ほめると、ふふっと笑う。
「ちょっとね、家政婦の人に教えて貰ったの。練習してたんだ。」
「ほんまか!?すごいやん!」
「だって....俊介に美味しいの食べて貰いたくて....」
目を逸らしてポツリと言った百合ちゃん。
(百合ちゃん..!)
俺は黙って全て口にかき込んだ。
「しゅ、俊介?そんなに早く食べなくても....」
百合ちゃんがびっくりしながら食べ始めた。
俺は全部食べ終えると、立ち上がって百合ちゃんの手を引いてぎゅっと抱きしめた。
「..百合ちゃん、ありがとう!」
「へ?」
驚く百合ちゃんを抱きしめる力を強める。
「い、いたっ!しゅ、俊介!苦しいよ!」
苦しそうな声に身体をゆっくり離して頬にキスする。
すると真っ赤な顔をして俯いた。
(ああ~やばいなぁもう!はよ百合ちゃんのちゅーしたい..)
俺はそう思いながらも自制して、また席に戻った。
「しゅ、俊介..そんなに見られたら食べられない。」
食べ終わるのをじっと待っていると、呆れたように百合ちゃんが俺を見た。
「早よ食べ終わって~」
「そんなこと言ったって....」
「....ああもう!無理!」
俺は立ち上がり、百合ちゃんを洗面所に引っ張っていった。
「な、俊介!?」
「俺、食べたばっかやから、歯磨く。」
「は?..だ、だからって....私まだ食べ終わってない..」
戸惑う百合ちゃんに歯ブラシを渡す。
「あとで食べて!」
「ええ!」