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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第2章 幸せは突然

爽やかな青年で、芯はしっかりしていると話していてわかる。
私はお酒の力もあり、すっかり心を開いて今日の出来事を話していた。
「ずっと好きだったのぉ..これもね、アイツがほしいってゆうから買ったんだよ~?」
「うんうん。さっき聞いたよ良子さん。」
私がひしゃげた箱を開けてみせると、苦笑しながら言った。
「クリスマスにさぁ~ありえなくない?もう30目前でさぁ..」
「年は気にしなくても..良子さん若いよ。」
お世辞でも、今の私には十分だった。
涙が溢れてきて止まらない。
「ふっ..本当は..会社にバラすとか噂広めるとかぁ..ひっ..そんな気ないもん..」
「うん。」
「..でもね、手繋いでたんだよぉ?私に..くっ..見せつけるみたいにぃ..」
「ひどいね。」
「..私さぁ..そんなに魅力ないかなぁ?だから若い子に負けちゃうのかなぁ..年のせいかなぁ..性格かなぁ..男勝りだってよく言われるもん~ふぅぅ..っく..」
私は泣きながら、何回も同じことを言って、彼はうんうん、とずっと聞いてくれていた。
「良子さん、そろそろ帰らなきゃやばいよ?電車なくなっちゃうよ。」
元樹くんが困ったように、突っ伏せている私を揺すった。

