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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第2章 幸せは突然

シャワーをかりて、さっきまでいたベッドルームにいき、ベッドに入る。
(やばい...何て大胆なことを..欲求不満と思われたらどうしよう..)
よく考えれば年頃の男に一緒にベッドで、というのは浅はかだった。
ぎゅっと目をつむり、彼のスペースをあけ私は背を向けた。
一人緊張していると、元樹くんが部屋に入ってきた。
「良子さん..寝た?」
「....」
寝たフリをしようと、無言で通すと、ベッドのスプリンクが軋んだ。
ーギシッー
布団が少し捲られ、狭いシングルに彼が入ってくると、あまり離れていない背中に体温を感じる。
何となく、視線を感じて私はより一層固まった。
するとおもむろに彼がつぶやいた。
「..ね、良子さん..良子さんは魅力あるよ..優しいし....その男が悪い..キミは悪くない..」
ドキッとして目を見開いた。
「..おやすみ..」
そういうと、体を動かし背中を向けたのがわかった。
少しして寝息が聞こえてきて、私はゆっくり振り返った。
「..ど..して..」
優しさに触れて、止まっていた涙がまた溢れてきた。
「どうしてそんなこというの...」
広い背中が涙に霞む。
するといきなり元樹くんがこちらを振り返った。
「!?」
咄嗟のことに反応できずにいると、しっかり彼と目があった。

