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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第2章 幸せは突然

「初めて知り合ったのは昨日だけど..実は俺、良子さんのことずっと知ってた。」

「へ?」

私は訳がわからず固まった。
そんな私にかまわず、元樹くんは続ける。
「二つ向こうの駅のケーキ屋。良子さんよく行ってたでしょ。」

「え、ああうん..」

会社の近くにケーキ屋があり、よく同僚と行っている。

「俺、そこで修行出されたことあってさ、学校出てすぐ。で、よく見かけてたんだよ。」

「そんな..知らなかった。」

「俺は厨房にいたしね。でもこっちからはよく見えるから。..いつも美味しそうにケーキ食べて、コーヒー飲んで..会計の時、ご馳走さまでした、って毎回言う客で、店の中では有名だったよ。俺もそんな良子さんがすごく気になってた。」

「..」

「親父が倒れて、辞めてこっち来て...でもたまに店に行って良子さん探した。彼氏いるの分かって諦めた。それで1年経って昨日..良子さん見つけた。」

「....っ..」

私はその事実に衝撃をうけた。

(そんなこと..全然..)
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