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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第3章 思い出にはいつもキミが
ガチャー
「ただいま。」
「おかえりぃ~!ぱぱ~!」
長男が玄関に走っていくと、嬉しそうにひょいと持ち上げ靴を脱いだ。
「おかえりなさいパパ。」
「ただいま。」
そういって微笑むと、リビングに向かった。
テーブルに並べられた料理を見て、珍しく彼が声を上げた。
「へ~..今日は豪華だね。美味しそうだ。」
私はその言葉に嬉しくなって、背広を脱がせながら、にやけた。
その顔を見ながら、夫が目を見開く。
「な、なあに?」
私が聞くと、いや、何でもない、と目を逸らした。
(なによ..)
ちょっとムッとなったけど、気を取り直して私たちは三人だけのクリスマスパーティーをした。