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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第3章 思い出にはいつもキミが

唇を離し、見つめ合う。

「..初めてキミにあげたプレゼント覚えてる?」

「勿論よ。ネックレス..でも..なくなってしまったわ。」

長女が幼い頃、寝室で遊んでいる時に、どこかにやってしまったようだった。
荒れたジュエリーケースを見て、大人げなく怒鳴りつけてしまったことを思い出して、気まずい気持ちになった。

「でも急にどうして?」

私が聞くと、ゴソゴソとポケットを探って小さな箱を出し、渡された。
そっと起き上がり、開く。
すると..

「どうしてこれ..もう..このデザインはないって..」

それはあのネックレスだった。

「たまたまね、仕事関係で、そういうのを取り扱ってる人と知り合って....話したら、持ってるっていうから..売って貰ったんだ。あの時のではないけど..」

申し訳なさそうに言う彼を見て、私は涙が溢れてきた。

「ふっ..ううっ..」

どうしてこの人に不満なんて持ったんだろうと思った。

こんなにも昔から自分を大切にしてくれている人は他にいないのに。

オロオロと私を見たり下をみたりする夫に私はぎゅっと抱きついた。

「ありがとう..嬉しい....」

すると一瞬こわばった身体から力を抜いて、夫が抱きしめかえした。

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