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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第4章 クリスマスの再会
その時、一人の男が来た。
「ケーキ一つ..この小さい奴で。」
そういわれ、私は顔をあげた。
そして..
「三島くん..」
「あ!木村!?うわ~久々!」
高校の同級生だった。
ちょっとドキドキしながら袋につめ、また彼を見た。
「なに、ここでバイトしてんだ?」
「うん。」
「寒いのに大変でしょ。」
「あーまぁ..」
私はサンタコスを上から下まで見られ、恥ずかしくなった。
「先輩、知り合いっスか?」
そう聞かれ、私は頷いた。
「へ~あ、店長がコーヒー煎れてる!先輩の分も取ってきます!」
二人がそういって中に入っていったけど、理由は寒いから、だろう。
私は気にせず三島くんを見上げた。
「三島くんは何してるの?」
「いや~なんか街歩いてたらカップルばっかで逃げてきた。そしたらケーキ売ってるからさ、寂しく一人で食べようかな、なんて。」
そういって苦笑しながら私からケーキを受け取る。
(てことは独り身か..)
期待はしないでおこうと思いながら、どこがで期待する。