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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第4章 クリスマスの再会
少しして少し笑いながら言った。
「忘れないよ。ユウキのことは..ずっと。でも別に彼女がいないのは、それが理由じゃないよ?死んだ子をいつまでも引きずる程、俺は繊細じゃないから。ただモテないだけ!」
目を見る限り嘘ではないようだった。
私たちの高校時代、一人の女の子が死んだ。
車の未成年運転による交通事故で、頭をぶつけた彼女は即死だった。
そして彼女は..三島くんの恋人だった。
私が告白できなかった理由にはそれもある。
学校でもお似合いで仲のいい二人は有名だった。
私もそんな二人が微笑ましかったし、引き裂きたいとも、それができるわけないこともわかっていたから。
「木村は?彼氏作んないの?」
「んー」
少し悩んで私は答えた。
どうせ私たちは気まずくなっても、今日で会うことはほぼなくないだろうと思うと、勝手に口から出ていた。
「私ね、三島くんが初恋の人なんだぁ。」