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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第4章 クリスマスの再会
「えっ..」
戸惑ったように立ち止まる。
(まぁ気づいてたわけないか。)
目を見開く彼を見ながら、私はクスッと笑ってしまった。
「気づかないよね。あんまり話したことないもん。」
「ご、ごめん..」
申し訳なさそうに俯く彼の肩をポンっと叩いた。
「昔のことだよ!それでね、三島くんにずっと告白できなくて..正直思い出に引きずられてたんだよ。それに私はモテないから。」
そういうと、小さく首を振った。
「そんなことないよ。木村は..」
「いいの。本当のことだよ。でもさ、今言ったらスッキリした!胸のつかえが取れたというか..だから今日あえて良かったなって思うんだ。」
「....」
三島くんは少し考えこんでから、ちょっと微笑んだ。
本当に私は胸がスカッとした感じだった。
ずっと秘めていた気持ちを吐き出して、なんだか新しい心臓に取り替えたみたいな。
「木村はきっと良い人見つかるよ。あんなに優しい絵が描けるんだしさ。」
「え....」
私はびっくりして目を見開いた。