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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第4章 クリスマスの再会
「木村には昔のことかもしれないけど..良かったらまた会えるかな?」
「えっ..」
「まだ、友達だけど..ちょっと木村のこともしりたい..な..って。て、勝手だよな俺!..忘れて!」
そういって笑うとまた歩き出し、交差点に出た。
「ううん!」
私は首を振って三島くんを見た。
「勝手じゃないよ!私..嬉しい..三島くんと友達になれるの..嬉しいよ!」
そういうと、ちょっと口を開いたまま私をまじまじと見た。
それは本心だった。
彼が私を最終的に友達以上に見られなくても、私だって他に好きな人ができるかもしれないし。
なにより私は三島くんの人間性が大好きだったから。
「ありがと、木村。じゃあまた..連絡するね。」
目尻を下げて微笑む。
私は強く頷いて、手を振った。
「ばいばい!またね。」
「うん、また!」
三島くんは私に背を向けて帰っていった。
信号が青になり、渡りはじめる。
すると向かいから手を繋いだカップルが寄り添いながら歩いてきた。