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第5章 君とのキョリが近すぎて

クラス会があり、解散したあと、私は親友の優奈とカラオケに行って、20時頃まで歌うと、近所の交差点で別れた。

閑散とした住宅街を一人歩きながら、今日撮った写真をスクロールしながらニヤケていた。

（楽しかったなぁ～）

そんなことを思っていると、隣に黒いバンがゆるゆると近づいてきた。

ふと顔をあげると窓があく。

私が立ち止まると、車も止まって若い男の人が困ったような顔をして、身を乗り出した。

「..?」

「ねぇ、ここらに佐藤さんて人住んでる?」

「佐藤さん..?」

そんな人はいなかったはずだと思い、首を振る。
すると男はニヤリとした。
私はその顔に何となくイヤな予感がして、少し後ずさった。

「そっかぁ～残念。じゃあー」

ガララララ!ー

いきなり後ろのスライドドアが開いて二人の男が出てきた。

「え!?」

そしてバチっと強い衝撃を受けて、その場で意識がなくなった。