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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第1章 あなたと初めて
ガララー

「誰かいるの....?」

教室に入り見渡すと、隅で水谷くんがこちらを驚いたように見ていた。

「あれ?水谷くん?どうしたの?」

近寄っていくとあわてた様に荷物を片付ける。

「....えっと..」

そして後ろに隠れている台本に気づいて私はアッとなった。

「もしかして練習してたの?」

「....っ..」

私がきくと、メガネに隠れたクールな顔が赤くなっていく。

「い、言うなよ?特に生徒会の奴らには!」

「え、あ、うん。」

小さく頷いて、私は自分の机に向かった。

「吉田さんは忘れモノ?」

「うん。水谷くん、毎日練習してるの?」
私は忘れていた物を机から取って振り返った。

「まぁ..一応役割は果たさないと。」

そういってメガネを押し上げる姿に少しドキッとした。
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