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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第5章 君とのキョリが近すぎて

作ちゃんは電話を切ると、黙ってしゃがみこみそっと背中に手をおいた。
それだけでも怖かった。

大好きな作ちゃんの手ですら、私は男たちを思い出してしまう、

ゆっくり背中をさすられ、私はすすり泣いた。

「....」

少しして車が止まってママとパパが降りてきた。

「智子!」

少し顔をあげると、ママが私の前に立った。
パパが近づいてきたけど、怖くて少し後ずさる。

「智子、大丈夫?それは....」

はっとしたように口元を押さえるママに、私は抱きついた。

「ママぁっ..ぐすっ..」

「..かわいそうに..智子..ごめんね..守ってあげられなくてごめんね..!」

私はぎゅっと抱きついて、涙が枯れる程泣いた。



その後、私は警察に行き、捜査をしてもらった。
しかしそれには何をしたかの事実..つまり全てを洗いざらい思い出して、証言しなくてはいけない。
すっかり男が怖くなってしまった私は、女の警察官の人に担当して貰った。

けど思い出すのは身を切られる程辛いことで、私は泣きながら震えながら男たちの分かること全てを話した。

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