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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第5章 君とのキョリが近すぎて

お風呂に入り、二人でケーキを食べると私たちは無言でテレビをみていた。

よく考えれば、お互いお泊まりは小学校以来だった。
しかも今は恋人同士。
私はちょっと緊張しながら、作ちゃんに腕を絡めた。
すると、パッと振り払われ私はびっくりした。

「..あ..ごめん....いや、そろそろ寝るか。お前ベッド使えよ。」

そういうと、目を逸らすようにソファから立ち上がり、部屋に向かった。
私はちょっと傷つきながら、作ちゃんのジャージを引きずってついていった。



(作ちゃん最近触ってくれない..キスも....もう好きじゃないのかな....これがマンネリってやつ?)

昔の強姦事件も思い出し、ため息をついた。もうすでにあのことは私の中では過去になっている。

(それとも..知らない男にヤられた女なんてイヤかな..)

私はベッドに入り、敷き布団で寝ている作ちゃんを見た。

「..ねぇ作ちゃん..起きてる..?」

「....ん。」

「..そっち行っちゃだめ?」

私が聞くと、あわてて起き上がった。

「な、なに言ってんだよ!」

「..そんなにイヤがらなくてもいいじゃん!」

私はムッとして布団を被って背を向けた。
「お、おい智子..」

「おやすみ!!」

ぐっと目を瞑る。すると作ちゃんがため息をついたのが分かり、カチンときた。

「なんで作ちゃんがためいー」

振り返るといきなり唇を塞がれた。

「!?」

そのままゆっくりと舌が入ってきて、私は目を閉じた。
作ちゃんがベッドを軋ませて乗ってくる。私は背中に回した手をぎゅっと引き寄せた。

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