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バーチャルお見合いシステム
第4章 (3)その他いろいろな景色
座席を見ると、異様な景色がそこにあった。
ひとりの50代くらいのおばさんが、左手のひらを広げ、右手のひらを縦にして掲げ、まるで大仏さまのような恰好をしていた。
おばさんは顔が四角で、頭髪がパンチパーマだったから、よけいに大仏様ぽくて、周りの人たちが皆笑いをこらえるのに必死。
その縦になっている右手のひらには細長い紙があり
<初期仕様、1>
と書かれている。
そう、それは
<私のバーチャルは初期仕様の25歳Fカップ美女です。1回1万円で買ってください>
という意味だった。
乗客たちはそれを察知し、おばさんの両隣りは空席になっていた。
こんなあからさまなウリに、まさか誘われる人はいないだろうと思っていたら、なんのその、
頭の禿げたオッサンや、陰キャの若い男やらが、入れ替わり立ち替わり、おばさんの両隣りに次々に座っていくではないか。
バーチャルセックス1回30分として、リアルだと5秒。
おばさんの両隣りに座った男は、終着駅に着くまで、じつに100人以上にのぼった。
おばさんは、このリアルタイム30分で百万円以上をゲットしてしまったのである。
かく言う見ていた自分も、興味本位でおばさんの隣りに座ってみたのであるが。
ひとりの50代くらいのおばさんが、左手のひらを広げ、右手のひらを縦にして掲げ、まるで大仏さまのような恰好をしていた。
おばさんは顔が四角で、頭髪がパンチパーマだったから、よけいに大仏様ぽくて、周りの人たちが皆笑いをこらえるのに必死。
その縦になっている右手のひらには細長い紙があり
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