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コンビニエンス好きな女
第1章 コンビニエンス好きな女…
 ④

「ふーん、じゃあ就職してもさぁ、まだまだこっちに住むのよねぇ?」

「あ、は、はい…」

「あ、そうだ、じゃあさぁ、特別にさぁ…」
 すると、オーナーさんと呼ばている綺麗なお姉さんが…
 驚きの提案をしてきたのである。


「もちろん卒業は?」

「はい、余裕で大丈夫です」

「そうよね、せっかくあんないい企業に内定なんですものねぇ…」

「はい、もう単位もほぼ余裕です」

「ふーん、そうかぁ…
 それでぇ、卒業までは隣のコンビニでバイト続けるの?」

「は、はい、実家はそんな余裕ないんでそのつもりです」

「ふーん、じゃあいいかなぁ?…」
 するとオーナーと呼ばれている綺麗なお姉さんは、チラと女子社員を見る。

「オーナーがよければ…」
 女子社員はそう応えてきた。

 え、なんだ?…
 そんな二人のやり取りに少し違和感を感じたのだが、次の言葉で消えてしまう。

「あのね、このマンションの最上階に一部屋だけワンルームがあるのよ」

「え、最上階に、ワンルームですか?」

「ええ、ワンルームがあるの」

 それも不思議な感じではあるが…

「その部屋をね、特別に貸してあげようかなってね」

「え、で、でも…」

 そう、このマンションは家賃が高い…

「あ、お家賃は、今のアパートと同じでいいわよ」

「え、お、同じで?」

 おそらくは、最低でも五万円以上の差額があるはずだが…

「ええ、同じで構わないわ」

「そ、それは…」

 それは願ったり叶ったりなのだが…
 そんな事を不動産会社の一存で出来るのか?

「ただし、条件があるのよ…」

「じ、条件?…」

「あ、条件ていうかぁ、テスト…かなぁ?」
 オーナーはそう呟きながら再び女子社員の顔を見る。

「あ、ちなみにオーナーはこのマンションのオーナーでもあるんですよ」
 すると、突然女子社員さんが驚きの言葉を言ってきたのだ。

「えっ、こ、このマンションの…」

 このマンションのオーナーだって?…

「はい、あ、そう、あと隣のコンビニのオーナーでもあるんですよ」

「え、こ、コンビニもっ?」

 えっ、コンビニのオーナーだって?…





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