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ソルティビッチ
第1章 ソルティビッチ…
 31

「あ、彩ちゃ…ん…」

「ふうぅん、そうなんだぁ…
 どうりでメールに既読が付かないなぁって思ってたんですよねぇ…」
 含み笑いの声にも感じる。

「え、う、うん…」
 わたしはようやく上体を起こし、彩ちゃんの顔を見た。

「ふぅぅ…」
 そしてそう吐息を漏らし、自分と駿くんの姿を見る。

 わたしは上はブラウス一枚、下はストッキング直穿きで股間に穴を開け、その周りが伝線していた…

 そして駿くんは突然の彩ちゃんの登場に少し動揺しながらも、上は下着代わりのTシャツ一枚、下は…
 まだ、その大きなペニスを猛らせていた。


「ふ…
 ちょっとね、そこでね、仔イヌを拾ったのよ…」

「あら…仔イヌなんですか?」
 と、彩ちゃんは駿くんの股間に猛々しく震えて勃っている…
 その、らしからぬペニスを見つめながら、そう返す。

「うん…でも…ちょっと危険な香りのする仔イヌなの…」

「あら…それは…」
 彩ちゃんはそう囁き、目を光らせた。

「………」

 そして駿くんは、そんなわたしと彩ちゃん二人の会話を…
 唖然とした感じで見ている。

 多分、わたしと彩ちゃんの関係を理解できていないのだろう…

 それが普通の反応ではあるのだが…


「ふうぅ…あら、まあ…」

 ようやく昂ぶりの余韻が落ち着き、わたしはふと改めて自分を見ると…

「うわ、こんなにしちゃったわ…」
 そう、リビングの床が濡れていたのだ。

「もう、駿くんが荒くてぇ…」
 わたしはゆっくりと立ち上がりながら、笑みを含ませながらそう呟いた。

「え、あ、い、いや…」

「あら、そうなんですか」
 彩ちゃんはソファに座り訊き返してくる。

「うん、そう、この仔イヌくん、なかなかよ…」

 そう、わたしがこんなになったのは…

 久しぶりだから…

 その想いを目に込めながら彩ちゃんを見つめていく。

「へぇ…」

 その彩ちゃんの呟く声音は…

 艶やかに、そして、濡れていた…

「ふうぅ、わたしはシャワーを浴びてくるわ」
 彩ちゃんの目を見つめ、そう言いながらシャワールームへと歩いていく。

「あ…」
 すると後ろから駿くんの慌てた声が聞こえてきた。

「あ、彩ちゃん」

「はい…」

「その仔イヌの…

  躾…よろしくね」

 振り向き、そう囁く。

「あ、はい、りょーかいでぇす」




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