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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第4章 序章~最初の「死」~

しかしながら、いざ実際に嫁いでみると、現実は違った。確かに良人はこの上なく優しく、知的で嫌みのない好青年だった。新婚早々、偉そうにふるまうでもなく、遠方から嫁した妻を労り、何かと厳しい義両親の前で楯となり庇ってくれる。
恐らく。雪鈴には刻が必要だったのだろう。時間が経てば、親に定められた良人にも情が湧き、愛しく思えるようになったはずだ。ただし、良人には時めくことは一生涯なかっただろうけれど。
恐らく。雪鈴には刻が必要だったのだろう。時間が経てば、親に定められた良人にも情が湧き、愛しく思えるようになったはずだ。ただし、良人には時めくことは一生涯なかっただろうけれど。

