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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第6章 蝶のいざない
亡き良人がくれた兎を握りしめ、雪鈴は想いに耽る。これを取りに戻ったばかりに、雪鈴は死の危機に瀕することになった。
けれど、良人の形見を取りに戻ったことを後悔はしていない。取りに戻ると決めたときも、崖から飛び降りるときも、自分なりに考えて出した結論だ。
飛び降りる直前には、ここで自分の生命も尽きるのが宿命なのだろうと思った。宿命は天命であり、変えられない。ならば見苦しくあがかず、天の決めた定めを受け容れようとした。
けれど、良人の形見を取りに戻ったことを後悔はしていない。取りに戻ると決めたときも、崖から飛び降りるときも、自分なりに考えて出した結論だ。
飛び降りる直前には、ここで自分の生命も尽きるのが宿命なのだろうと思った。宿命は天命であり、変えられない。ならば見苦しくあがかず、天の決めた定めを受け容れようとした。