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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第4章 序章~最初の「死」~
 おい、と、彼は相棒に言った。



「殺す前に俺らで味見しても罰(ばち)は当たらねえだろ」



 相方がいささか大仰とも思える仕草で肩をすくめる。



「止めとけ。俺らは既に依頼主から仕事料を前金で貰ってる。気の毒だが、この若奥さまには崔家の旦那の命令通り、死んで貰わなきゃならんのだ」



 雪鈴の眼に熱い雫が滲むも、彼女は意思の力で泣くまいとした。金を使ってでも、嫁を殺そうとする鬼のような義両親、ここで泣いては義両親の思うツボのような気がした。
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