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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

かつても同じだ。銀蝶は王妃の運命の流れるその先へと導き、未来を垣間見せてくれた。この蝶ならば信じても良い。
蝶に導かれるまま、王妃は歩き出した。まだ夜明け前に起き出した王妃を見て、馬尚宮初め不寝番の女官たちは大わらわだ。いつもは老齢の馬尚宮を気遣い、夜勤からは外している。馬尚宮自身の強い意思で、その日に限って忠実なる彼女が宿直していたのも何か巡り合わせだったのか。
王妃は夜着のままである。外に出たいのだと言うと、馬尚宮が控えめに進言した。
「せめてお召し替えをなさいませんと」
蝶に導かれるまま、王妃は歩き出した。まだ夜明け前に起き出した王妃を見て、馬尚宮初め不寝番の女官たちは大わらわだ。いつもは老齢の馬尚宮を気遣い、夜勤からは外している。馬尚宮自身の強い意思で、その日に限って忠実なる彼女が宿直していたのも何か巡り合わせだったのか。
王妃は夜着のままである。外に出たいのだと言うと、馬尚宮が控えめに進言した。
「せめてお召し替えをなさいませんと」

