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第41章 それぞれの想い

　文机の上に一通の書状を認め、王妃は歩いていった。他の者は外で待つようにと言い渡し、一人、座椅子に座り書状を広げた。



　手紙には、世子の思いの丈がしたためられていた。この国では何より親への孝が尊ばれるのに、何故、自分がこのような親の恩に背くことをするに至ったか、彼の深い懊悩と葛藤が窺えた。



　最後に、身勝手な生き方を選択する不孝への謝罪が述べられ、




ー母上さまにおかれましては、どうか幾久しくご健勝であられますことを遠くより願っております。
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　李賛