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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い
蝶が応えるかのように、ひらひらと美しい羽根をうごめかす。
と、銀蝶は忙しなく羽根をひらめかせながら、少しずつ上昇していった。
「ー待って」
雪鈴は首が痛くなるほどにのけぞり、空を見上げる。二羽の銀蝶は、もつれ合うように飛びながら、どんどん天高く舞い上がり、ついには空の蒼に溶け込むかのように消えた。
ー行ってしまった。
もうこれで、あの美しい蝶が自分の前に現れることは本当にないのかもしれない。何故か王妃はそう思えてならなかった。
と、銀蝶は忙しなく羽根をひらめかせながら、少しずつ上昇していった。
「ー待って」
雪鈴は首が痛くなるほどにのけぞり、空を見上げる。二羽の銀蝶は、もつれ合うように飛びながら、どんどん天高く舞い上がり、ついには空の蒼に溶け込むかのように消えた。
ー行ってしまった。
もうこれで、あの美しい蝶が自分の前に現れることは本当にないのかもしれない。何故か王妃はそう思えてならなかった。