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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第43章 傷痕
そして、この日も義父が姿を見せることはなく、ボクスは体よく門前払いを食らわされた。その帰り道、ボクスは目抜き通りでミスによく似た女を見かけた。女は一人ではなく、男と二人連れだ。
二人は昼日中にも拘わらず、もつれ合うようにして歩いている。人目もはばかる様子はない。ボクスは適度な距離を空け、二人の後をついていった。二人は目抜き通りを抜け、外れにある色町に入った。色町には遊廓だけでなく、連れ込み宿も混じっている。二人が軒をくぐったのはそんな色宿の一つだった。
ボクスは出迎えた女将に滞在賃を払い、連れの女は後から来ると嘘をついた。大目に金をはずんで、ミスと連れの男が入った部屋の近くの室を借りた。
二人は昼日中にも拘わらず、もつれ合うようにして歩いている。人目もはばかる様子はない。ボクスは適度な距離を空け、二人の後をついていった。二人は目抜き通りを抜け、外れにある色町に入った。色町には遊廓だけでなく、連れ込み宿も混じっている。二人が軒をくぐったのはそんな色宿の一つだった。
ボクスは出迎えた女将に滞在賃を払い、連れの女は後から来ると嘘をついた。大目に金をはずんで、ミスと連れの男が入った部屋の近くの室を借りた。