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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第43章 傷痕

「あ、そうですね。お医者さまもあなたがお腹が空きすぎて倒れたのだとおっしゃっていましたし」
ー頼むから、お嬢さん。これ以上、余計なことを言わないでくれ。
ボクスの心の呟きが届いたわけではなかろうが、娘は飛ぶように室を出ていった。ほどなく戻ってきた彼女は両腕に小卓を抱えていた。
小卓の上には、ついぞ見かけないご馳走が並んでいる。空きっ腹に刺激を与えないようにと粥ではあるけれど、その他にも魚の煮付け、青菜のお浸しなどだ。ボクスは勧められもしない中から匙を取り、かっ込み始めた。
ー頼むから、お嬢さん。これ以上、余計なことを言わないでくれ。
ボクスの心の呟きが届いたわけではなかろうが、娘は飛ぶように室を出ていった。ほどなく戻ってきた彼女は両腕に小卓を抱えていた。
小卓の上には、ついぞ見かけないご馳走が並んでいる。空きっ腹に刺激を与えないようにと粥ではあるけれど、その他にも魚の煮付け、青菜のお浸しなどだ。ボクスは勧められもしない中から匙を取り、かっ込み始めた。

