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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々

ケトンが小さな声で続けた。
「あなたの怪我のことで頭が一杯だったの」
つまりは、他のことに気を払う余裕もなかったということだろう。ボクスは一人で納得し、傍らに置かれていた上衣を手早く着た。
「これで良いですか?」
ケトンは怖々と顔を上げる。恥ずかしいのか、ケトンはまだ頬を熟れさせたまま頷いた。そんな彼女は思わず抱きしめたいほど可愛かった。もちろん、ボクスには好きな女を虐めて歓ぶ嗜虐趣味はない。
そこで、彼は、はたと気付いた。
ー俺は、このお嬢さんに惚れたのか?
綺麗な娘だとはひとめ逢ったときから感じていた。だが、その想いが恋情だとは考えてもみなかった。
「あなたの怪我のことで頭が一杯だったの」
つまりは、他のことに気を払う余裕もなかったということだろう。ボクスは一人で納得し、傍らに置かれていた上衣を手早く着た。
「これで良いですか?」
ケトンは怖々と顔を上げる。恥ずかしいのか、ケトンはまだ頬を熟れさせたまま頷いた。そんな彼女は思わず抱きしめたいほど可愛かった。もちろん、ボクスには好きな女を虐めて歓ぶ嗜虐趣味はない。
そこで、彼は、はたと気付いた。
ー俺は、このお嬢さんに惚れたのか?
綺麗な娘だとはひとめ逢ったときから感じていた。だが、その想いが恋情だとは考えてもみなかった。

