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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々
そういえば、と今更ながらに思い出す。ここでケトンと話したのは丁度四日前になる。三ヶ月前、大行首を庇って負傷した彼を、ケトンが手当してくれた。ほんの束の間だったけれど、あの時、ケトンと初めて親しく言葉を交わしたのだ。
けれどー。彼はケトンと親しくなる機会を自ら台無しにしてしまった。ケトンは急に冷淡になったボクスを哀しそうに見ていたっけ。あの日を境に、ボクスは努めてケトンには近寄らず、彼女が話しかけてきても取り付く島もない態度を取り続けていた。
四日前にこの同じ場所で彼女と遭遇したときもしかりだ。あの日のケトンの傷ついた顔を今も忘れようとしても忘れられない。
けれどー。彼はケトンと親しくなる機会を自ら台無しにしてしまった。ケトンは急に冷淡になったボクスを哀しそうに見ていたっけ。あの日を境に、ボクスは努めてケトンには近寄らず、彼女が話しかけてきても取り付く島もない態度を取り続けていた。
四日前にこの同じ場所で彼女と遭遇したときもしかりだ。あの日のケトンの傷ついた顔を今も忘れようとしても忘れられない。