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背徳のキス
第4章 3話目



「あ、ありがとう。嬉しい。」


「....ただ褒めただけだろ。それより君の絵ってどこの美術館に飾られてるの?」


「..........え?」


「名前はペンネーム?実名?そういえば、君の名前知らなかった。なんて名前なの?有名な写実画家だと思うけど、僕無知で。教えてくれない?」



「ご、ごめんなさい。絵は売り出していないんです。趣味で描いているだけで。」



「......こんなに上手いのに?嘘だろう?」



「嘘じゃないですよ(笑)ずっと前、路上販売した事ありましたけど、見向きもされませんでした。」


「....は?何で?」


「何でってそんなの決まって....私が....醜いから.........」


彼女の声は途中から涙声になっていた。
泣き笑いのまま、「ご、ごめんなさい、突然泣き出しちゃって。ちょっと待ってて下さい。」と手の甲で必死に涙を拭う。

嫌な記憶を思い出したのだろうか?



「容姿差別なんてクソ喰らえだ。」


心の中で思っていた事がそのまま口に出てしまったらしい。
レヴァイアタンは吐き捨てるようにそう言うと、シェリーは一瞬キョトンとした顔をしてクスクス笑う。



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