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~疼き~
第7章 LINE

夏海は別に悪くないと思い、返事を書いた。

LINE電話の呼び出し音が鳴った。
それを受け取る夏海。

「もしもし、俺だけど…」

電話口でそう言うと寛貴は笑っている様だった。

「ええ、私よ…よろしくね」
「うん、よろしくね」

「ところで、白石さんて歳はいくつなの?」
「えー?いきなり年齢聞くの?」

ちょっと夏海は困った様な感じで答えた。

「いいじゃん、俺は今年で40になったばかりだよ」
「えー!?私よりも2歳も若いの?」

「そうなの?白石さんて42なの?俺より年下だと思ってた」

そう言うと寛貴は電話口で残念そうにそういうのだ。
夏海はまたか、と、思っていた。

良く人から実年齢には見られないが42にもなって未だに実年齢に見られないとはちょっと困ったものだと思っていたのだ。

「でも、白石さん、その年齢よりもずっと若く見えるよ」
「そうかなぁ?」

夏海はとても複雑な気持ちになっていた。
でも、嫌な気持ちはしなかった。

「俺さ、白石さんが今の会社に来た時から気になってたんだよね」
「そうなの?」

「そうだよ。そうじゃなかったら電話番号なんて教えないよ」
「そう、ありがとう…」

夏海はその言葉を聞くと何故か気持ちが暗くなった。
やはり、蒼の事が気になっていたからだ。

二人のこのLINE電話のやり取りは暫く続いたのである。

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