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青い欲情~男と女の色模様~
第2章 文化祭
「なんだい、なんだい
変に色気付きやがってよぉ~!
香水なんて付けても女にモテやしないんだからやめとけ」
雅樹は僕の体のおねえさんの移り香が女子の気を引こうとオーデコロンでも付けているのだと思ってくれたようだ。
勘違いでもいい。
そう思ってもらえたのなら幸いだ。
「明人くん、ランチまだだったら一緒に食べない?」
振り向くとクラスメートの本庄美波がランチボックスを手に恥ずかしそうに立っていた。
「そんじゃあ、お邪魔虫は退散するとしますか」
茶化したけれど、雅樹は学食組なので
単なる昼飯を食べに学食に行っただけだ。
でも、美波は何で僕とお昼ごはんを一緒になんて言うんだ?
「おかずの一品でもくれるって言うのか?」
「うん、別に卵焼きぐらいならあげてもいいわ」
机を僕の席にくっつけて
堂々と隣に座りながらそんなことを言った。
特別可愛いとも思わないし、
異性として意識したこともないので
机を引っ付けて座られても僕は動じなかった。
でも、クラスのみんなは
そんな僕たちを見て「いよっ!実行委員同士仲がよろしいことで!」と囃し立てた。
「実行委員?」
僕は皆目、話の内容を掴めなかったので
ランチボックスを広げようとする美波に聞いてみた。
「あ、明人くんは朝のホームルームに居なかったから知らないのね
私たち、文化祭の実行委員に選ばれたのよ」
ええっ!なんだって!?
どうして僕がそんな邪魔くさい事をしなきゃいけないわけ?