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青い欲情~男と女の色模様~
第2章 文化祭
思っていた以上に役員会は長時間に及び
終わったときには担任の先生はさっさと帰ってしまっていた。
『まあいいか…
明日の朝にでもちゃんと辞退しよう』
駅に向かってトボトボと歩いていると
「ねえ、送ってよ」と美波が後ろから追いかけてきた。
「送っていけと言われても…」
美波の家は高校に近いので
彼女は徒歩組だったので
電車通学の僕の方が送ってもらいたいぐらいだった。
「ほら、陽もすっかり落ちちゃったし
夜道に女の子が一人で歩くなんて物騒でしょ?」
まあ、美波が言わんとすることもわからなくもないが、そうすると僕の帰宅がめちゃくちゃ遅くなってしまう…
僕が難色を示すと
「ねえ、お願い!お願い!」と
顔の前に両手をあわせて拝みまくるものだから
イヤだよと言う言葉を伝えることが出来なくなった。
『お前みたいなブスは襲われないよ』
そう心の中で思ったが
万が一ってこともあるし、
そんなことにでもなると後味の悪い気分になるから、僕は仕方なく美波を送っていくことにした。
暗い夜道を肩を並べて歩いていると
「ねえ、実行委員を辞退するなんて言わないでよね」と、
まるで僕の心を見透かしたように美波はそう言った。