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青い欲情~男と女の色模様~
第4章 淫乱な女

「ほんとに今日は色々とありがとうございました」

木村沙織はビール瓶を手にして
文化祭で校内の案内役を務めてくれた教師の磯田学にお酌をした。

「いえいえ、こんな僕に出来ることと言えば案内役ぐらいですから」

コップに注いでもらったビールを
磯田学は旨そうにグビグビと喉に流し込んだ。

「お酒…お強いんですね」

「いえ、それほどでもありません。
でも、あなたみたいな綺麗な女性と酒を酌み交わすと、ついついピッチが上がってしまうんですよ」

さあさ、あなたも呑んでくださいと
学は沙織のコップにお返しとばかりにビールを注いだ。

少し勢い良く注いだものだから
ビールの泡がコップから流れ落ちそうになる。
それを慌ててコップに口をつけて喉に流し込む。

ピッチが上がっているのは沙織も同じだった。
磯田学は話題も豊富で沙織を楽しませてくれた。
最近は仕事も多忙な上に
巡り会えた明人との肉体関係もなく、
かなりのストレスを抱えていたけれど
それを溜飲するかのようにビールを飲んだ。

もともと、そんなにお酒の強くない沙織は
すでに真っ赤な顔をして、
その目は妖しく潤んでいた。

「この後、カラオケでもどうですか?」

酒の力を借りて
学はなんとか沙織を口説きたいと思っていた。
自分が受け持つクラスの明人の姉だと紹介されて、生徒の家族と不埒な関係になるのはいけないと思いながらも、どうにも沙織が素敵な女すぎて、この際、モラルなんか糞食らえと思っていた。

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