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ガトーフレーズ
第11章 chou à la crème
二人でアイリッシュパブに行くことになったけれど、隣に俊太がいるのが、まだ信じられなかった。
それも、お酒を飲みに行くなんて……。
「いつも、何飲んでるの?」
メニューを開きながら、俊太が耳元で囁く。
「ラムが好きなの。私、買いに行って来るね」
焦って立ち上がりかけると、両肩を抱きかかえて座らされた。
「ナンパされたら困るから、いい子でここで待ってて」
カウンターへ向かう後ろ姿を目で追っているのを、嫌でも自覚してしまう。
ダーツをしていた女の子たちが、俊太を見ては囁きあっていた。
だけど、当の本人はそんなことは全く気付いていない様子で、バーテンダーと話している。
艶やかさと爽やかさが、洗練された身のこなしの上で融合していた。
透過光が灯るバックバーのボトルのように、暗がりでも明るく浮かび上がって見える笑顔……。
それも、お酒を飲みに行くなんて……。
「いつも、何飲んでるの?」
メニューを開きながら、俊太が耳元で囁く。
「ラムが好きなの。私、買いに行って来るね」
焦って立ち上がりかけると、両肩を抱きかかえて座らされた。
「ナンパされたら困るから、いい子でここで待ってて」
カウンターへ向かう後ろ姿を目で追っているのを、嫌でも自覚してしまう。
ダーツをしていた女の子たちが、俊太を見ては囁きあっていた。
だけど、当の本人はそんなことは全く気付いていない様子で、バーテンダーと話している。
艶やかさと爽やかさが、洗練された身のこなしの上で融合していた。
透過光が灯るバックバーのボトルのように、暗がりでも明るく浮かび上がって見える笑顔……。