この作品は18歳未満閲覧禁止です
ガトーフレーズ
第12章 tarte
それから、俊太のために、丁寧にエスプレッソを淹れた。
こんな日がくるなんて、
俊太に、ここでコーヒーを淹れてあげられる日がくるなんて……。
胸がいっぱいすぎて、手が震えそう。
ドキドキする胸を抑えて、一輪の花のアートを描いた。
ハートをたくさん繋げて、最上級の想いをこめる。
俊太は、綺麗でおいしいと、とても喜んでくれた。
そして、
────21時にあの公園で。
そう約束して、俊太は帰っていった。残り香のような存在感を残して……。