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ガトーフレーズ
第12章 tarte
「私、一日も……忘れた……ことなんてなかっ……た。冷めた……なんて嘘……。
……大好……きだった」

涙で上手くしゃべれない莉乃を、俊太は優しく見つめる。


「もう、離さないから」

息ができないほど、きつく抱きしめられた。

「六年分の莉乃さんの毎日の話、聞かせて。
……あ、知ってると思うけど俺ヤキモチ妬きだから、そーいうとこカットでね」

「そーいう……とこ……ばっかかもよ……?」

「そしたら、俺が泣く……」

俊太は泣き真似をしたあと、
そだっ!莉乃さんこっち来て、と、莉乃の手をひいた。
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