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ガトーフレーズ
第3章 mille-feuille
「なんでこんなにドキドキするの?」
「……多分、俺のがうつりました」
心臓に引き寄せられた手のひらに、早くて力強い鼓動が伝わってきて、愛しさがこみ上げる。
「信じられないかもしれないけど、信じられないけど、あたし俊太のことが……好き……」
「ちょっと、ヤバイ……待ってください。俺いま、いや、さっきからずっと、すごい我慢してるから……」
「どうして?」
照れてる顔がかわいくて、言葉が零れていた。
「我慢しちゃ嫌。キスして」