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ガトーフレーズ
第6章 Opéra
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俊太の誕生日に交わした約束。
あの日、初めて二人で町から出た。
電車に揺られ、貯めたお小遣いで映画を観て、公園でボートに乗って、
歩き疲れたからマックで休もうという提案に、行きたい場所があると告げた。
それは、俊太の憧れのパティシエがいるカフェだった。
最年少で国内最高の賞を取り、その後も国際的な賞を取りつくし、華やかな世界への切符を手にいれた彼は、しかし一切メディアには出ようとせずに、小さなカフェを地元に開いたという。
美しくて独創的な飴細工やケーキには、彼の優しさやケーキへの想いが溢れていて、一度だけ食べた味が忘れられない、いつか、彼を越えるケーキを親父と一緒に作りたいと俊太は言っていた。
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俊太の誕生日に交わした約束。
あの日、初めて二人で町から出た。
電車に揺られ、貯めたお小遣いで映画を観て、公園でボートに乗って、
歩き疲れたからマックで休もうという提案に、行きたい場所があると告げた。
それは、俊太の憧れのパティシエがいるカフェだった。
最年少で国内最高の賞を取り、その後も国際的な賞を取りつくし、華やかな世界への切符を手にいれた彼は、しかし一切メディアには出ようとせずに、小さなカフェを地元に開いたという。
美しくて独創的な飴細工やケーキには、彼の優しさやケーキへの想いが溢れていて、一度だけ食べた味が忘れられない、いつか、彼を越えるケーキを親父と一緒に作りたいと俊太は言っていた。