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A crescent moon
第7章 密会
ヨシキを振り返って、その綺麗な胸に抱きついた。
『..早く帰ってきなさい、美和。』
「..ふっ..うっ..」
ヨシキが察してギュッと抱きしめてくれる。
涙が止まらない。
『美和。裏切るの?』
「..っ..」
『..大丈夫だから。帰ってきなさい。家で待ってる。』
優しい口調に戻った彼に私は反射的に答えてしまっていた。
「..は..い..」
電話を切った途端、足元が真っ暗になった。
そのまま深く落とされていく感覚によろめくと、ヨシキが慌てて支えてくれた。