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A crescent moon
第9章 世界
ジャラジャラー
私が動くたびに鎖が音を立てて床を這う。
左手が重い。
右手で持って負担を軽くしても、意味がない。
「美和、こっちにおいで。」
「トイレ…」
私が言うと正弘さんはソファから立ち上がって、むき出しの肩を抱いた。
「連れて行ってあげる。」
「…」
私は黙ってトイレに行き、扉を開けて貰い中に入った。
「ほら、座りなさい。」
「…」
言われたとおり便座に座り、正弘さんを見上げると優しく微笑んでいた。
「いいよ。してごらん。」
そういって私の唇を塞いだ。
「ん…」
シャー…